*「キューティーハニー」作品&キャラクター解説

『キューティーハニー(TV版)』

TV放映 1973年10月13日〜1974年3月30日 全25話

毎週土曜日20:30〜21:00テレビ朝日系(NET)

「デビルマン」「マジンガーZ」とTVアニメーションで大人気を呼んだ永井豪とダイナミックプロが放ったヒロイン・アクションの傑作。豪先生の特色の一つでもあるお色気も盛り込まれ、TV放映の時間からしてアダルト層も意識した作品であったと思われる。変身時に衣服が破れて全裸になる「ハニーフラッシュ!」は有名。

ロボット工学の権威である父を持つ如月ハニーは、突如自分の身につけているイヤリングからの声で呼び出され、父の死を目撃する。犯人は、女性の永遠の憧れ宝石・貴金属・芸術を魔力とアンドロイド戦闘員を操り強奪する国際犯罪結社「豹の爪(パンサークロー)」だった。自らが父の生み出したアンドロイドであり、その体内に「空中元素固定装置」を持つハニーは、父の復讐と、その発明の秘密を守る為、「キューティーハニー」となって彼らと戦い続ける。

後に週刊SPA!で豪先生自身により新シリーズが連載され、「新キューティーハニー(OVA)」「キューティーハニーF(フラッシュ)」として新作も製作された。

*本小説では初代TV版と、少年チャンピオンでのコミックの一部を参考に制作しています。

『如月(きさらぎ)ハニー』(声:増山江威子*他のハニーも)

人里離れた修道院学校である聖チャペル学園高等部1年生の女の子。高校生とは思えない金髪へアーと、超スペシャルなナイスバディ!女性ばかりの学校では、アルフォンヌ先生を含め生徒人気NO.1、活発で好奇心旺盛な女の子。日頃から寮生活に退屈していて、パンサークローが現われ事件が起きると脱走する、校則違反の常習犯。

実は如月博士の手によって作られたアンドロイドで、その身体に空中の元素を固定しあらゆる物を生み出す事の出来る「空中元素固定装置」が内蔵されている。父の復讐と、その発明の秘密を守る為にパンサークローと戦う。七変化で相手を欺き、戦闘スタイルである「キューティーハニー」で刺客の怪人を倒す。

『キューティーハニー』

パンサークローの怪人と闘う時の戦闘スタイル。ピンクの獅子のように逆立つ髪、上半身が赤と下半身が黒、胸の谷間にダイヤの大胆なカットの入ったボディスーツ。人間の4倍の運動能力を持つ。

武器は、先端から光線や火炎を出す「シルバーフルーレ」、ネックレスのハートマークから光線や目くらましの光を出す「ハニービーム」、左腕アームバンドから繰り出す「ハニーブーメラン」。他に驚異的な跳躍力と、壁などに吸い付き歩く事が出来る「反重力ブーツ」。耳のイヤリングは、普段でも無線機・ラジオ・聴力を高める機能を持っている。

戦闘前は必ず、その回での変化を明かしてからこの姿になる。

『ハリケーンハニー』

黒髪の長髪(筆者達は「大奥カット」と呼んでいた)、白地に中心が赤のライディングスーツ、首に黄色のマフラー。バイク、自動車、船、飛行機と、あらゆる乗り物を高度に操る能力を持つ。

『ファンシーハニー』

ファッションモデルのスタイル。紫の髪をアップにして、何故かパイプで煙草を吸う(未成年ではないのか?)。大体はファーの飾りのついたマダムのような格好をしていた(例外は「宝石ファッションショー」での「人魚の涙」のモデル時)。マナコ王国の国王から求婚された事がある。

『ミスティーハニー』

アイドル歌手のスタイル。赤いややボーイッシュなヘアースタイルに、大胆なスリットの入った裾広のジャンプスーツ。当時のスタイルなのか、非常にサイケな色柄の衣装だった。他にギターを演奏した事もあったが、おそらく他の楽器も巧みに操ると思われる。持ち歌は当然、「この頃流行りの女の子〜…」。

『フラッシュハニー』

カメラマンのスタイル。青児が新聞記者と言う事もあるのか、たまにこのスタイルでパンサーのアジトに潜入したりしていた。青いチェックのハンチングに、黄色のニット、マフラー、ベルボトムのジーンズと、活動的なカジュアルルックだった。

『アイドルハニー』

スチュワーデスのスタイル。グリーンのベレー帽にライトグリーンの髪、コスチュームも緑系。出番は一番少なかった。

『その他の変化』

定番七変化以外でも、ハニーは多くの変装をしている。ルンペン、パンサー戦闘員、仏像、ピエロ、ダイバー、チャップリン、きこり、せむし男、人魚、ターザン、海賊etc…。

『早見 青児(はやみ せいじ)』 声:森功至

早見家の長男、東日新聞記者、ハニーのボーイフレンド。如月博士の死の現場を目撃し、ハニーの素性を知りながらも彼女のパンサークローとの対決に協力する。茶のハンチングとジャケット、サンドベージュのパンツ。二枚目半的な役所。一度はシスタージルの写真を特ダネとして新聞紙上に載せようとしたが、スネークパンサーの妨害にあい失敗する。

『早見 団兵衛(はやみ だんべい)』 声:富田耕生

早見青児、順平の父。60代のハゲ頭、長い眉毛とヒゲがポイントの小柄な老人。普段は茶系の和服。自称武芸百般の達人、柔道・空手・合気道・剣術・忍法までこなす。時にハニーのピンチを救ったりもした。親子三人でハニーの争奪戦を繰り広げる。博士の死により身寄りのなくなったハニーを、保護者代わりとして預かる。

『早見 順平(はやみ じゅんぺい)』 声:沢田和子

早見家の次男、小学校5年生。ライトブルーのポロシャツにジーンズ。自称「恋の戦士」。マミちゃんというガールフレンドがいながら、ハニーの尻(胸?)を追い回す。ハニーからは「二枚目さん」と呼ばれる事もある。惚れっぽいのか、ハニーの変装と知らずに「お姉様」と相手を口説き始める事も多かった(年上好みなのか?)。

『アルフォンヌ先生』 声:つかせのりこ

「デビルマン」に出ていた「アルフォンヌ先生」の女版。茶髪にオレンジ系のワンピース。ハニーにゾッコンで、教師という立場も忘れて彼女の脱走やサボりを手助けしてしまう。喜ぶと自分の巨乳を揉む癖あり。

『常似(つねに) ミハル』 声:津田延代

生徒達から「ヒストラー」と呼ばれ恐れられている生活指導の先生。おカッパ頭につり眼につり眼の眼鏡、ピンク系のブラウスとジャケット、赤のプリーツスカートと、恐ろしい顔に可愛いスタイルという凄い組み合わせ。脱走、夜更かし、サボタージュなどの校則違反をする生徒を鞭でお仕置きするのが大好き。

『ポチ校長』 声:山本圭子

聖チャペル学園の校長。「キッカイくん」以来アルフォンヌと名コンビ。名のように小太りのちびデブ。多額の寄付金に弱い。「せっかん!せっかん!」と、アルフォンヌをぶつのが十八番。

『秋 夏子(あき なつこ)』 声:吉田理保子

聖チャペル学園でのハニーのクラスメート、黒髪にそばかす顔の女の子。寮も同室で、脱走後のハニーに代わりヒストラーからお仕置きされる事もあった。第14話、学園に侵入したシスタージルのバリアーに焼かれ死亡。原作マンガでの同エピソードも強烈だった。

『マミちゃん』

おそらく順平の同級生のガールフレンド。ハニーを見て鼻の下を伸ばす順平を見てやきもちを焼く。何故か彼女も金髪。

『直次郎(なおじろう)』

聖人パラダイス学園の番長、団兵衛の甥。ゴリラのような巨体と、左右の眼の下から頬のY字の傷がポイント。転校生のハニーと番長の座を賭けて対決、これに敗れて以後彼女に従う。原作では女だった。

『五右ヱ門(ごえもん)』

聖人パラダイス学園の教師。校長の御機嫌とりとのぞきなどのスケベな事が好き。「あばしり一家」では直次郎と長男・次男の関係だった。

『如月博士』

如月猛。ロボット工学の世界的権威。空中の元素を固定して、あらゆる物を生み出す「空中元素固定装置」を発明する。これで宝石・貴金属類を思うがままに生み出そうと、「パンサークロー」から眼を付けられてしまった。あらかじめその危機を予想していた彼は、自らの発明を守る為その装置の能力も駆使出来るアンドロイド、「ハニー」を開発したのであった。

『シスタージル』 声:渡辺典子

国際犯罪結社「豹の爪(パンサークロー)」の日本支部長。「空中元素固定装置」を巡って、ハニーとは因縁の深い宿敵である。その実力はパンサーの怪人ではトップクラスであり、また屈指の美貌であるらしい。周りに近づくものを焼き尽くす強力なバリアーを張る事が出来る。ハニーの親友夏子は、このバリアーで焼かれてしまった(TV版)。最後はハニーとの決闘に敗れ、黒豹の化身であった事が判明した(TV版)。

『パンサーゾラ』 声:北浜晴子

国際犯罪結社「豹の爪(パンサークロー)」の首領。豹の頭のしたに顔があるデザインが印象的。ジルは彼女(?)を「お姉様」と呼んでいたが、実はゾラのペットだったらしい。その正体は明らかにされなかったが、魔界の者であるらしい。

『パンサー団員』

他の怪人達は女だったが、下っ端は皆男だった。豹耳のマスクからブーツまで一体となった紺のボディスーツを身につけ、ライトブルーの帽子とジャケットを着ていた。大体拳銃か素手で戦闘をしていた。

『シーパンサー』 声:北浜晴子

半魚人のような怪人。鋭い牙と、眼からの催眠光線が武器。実は人魚で名をマララと言った。赤い真珠の「人魚の涙」に眼が眩んだ漁師達によって殺された、妹のチュルルの復讐をする為、パンサーの手でアンドロイドになった。

 

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