「少女革命ウテナ」作品&キャラクター解説

『少女革命ウテナ』

 

TV放映テレビ東京系 1997年4月2日〜12月24日 全39話

私立鳳(おおとり)学園を舞台に、天上ウテナを主人公とした学園ドラマ。

「美少女戦士セーラームーン」で名をはせた、幾原邦彦監督を中心とした企画集団「ビーパパス」により制作される。キャラクターデザインは、マンガ家のさいとうちほ。登場人物達のそれぞれの人間関係に潜む背徳的な愛の欲、刺激的な描写、演劇的なシュールな映像表現、J.A.シーザーの戯曲の使用等、ジャパニメーションに新たな技法を導入し、多くのファンより支持を得る。

天上ウテナは幼い頃両親を亡くし、一人悲しみに暮れる彼女を救った「王子様」に再び出会う為に、私立鳳学園に転校してきた。不思議な力に見出された彼女は、「薔薇の花嫁」と言われる姫宮アンシーを守る為、「世界を革命する力」を求めて決闘を挑んでくる「デュエリスト」達と闘い、その中で成長しながら自分の本当の目的を思い出す事になる。

1999年8月14日、東映系で劇場版が、「アキハバラ電脳組」と共に公開された。

*本小説は、TV放映分と、セガサターン版ゲームの一部を参考に制作されている。

『天上(てんじょう) ウテナ』

「少女革命ウテナ」の主人公。幼少の頃自分を深い悲しみより救った「王子様」を求めて、私立鳳学園に転校してきた。「王子様」を夢見るあまり彼女自信も男勝りで、学生服も男子用のものを着用している。あるきっかけで、その勝者として「薔薇の花嫁」とエンゲージしたものに手に入るといわれる、「世界を革命する力」を巡る決闘に巻き込まれてしまう。初戦で勝者となってしまったウテナは、生徒会メンバーを中心とした「デュエリスト」達の挑戦を次々と受け、決闘場での決闘を続ける事となる。

さっぱりとした性格でおせっかいでお人好し。純粋無垢な所あり。

12月29日生 山羊座 血液B 鳳学園中等部2年 声:川上とも子

『姫宮(ひめみや) アンシー』

「薔薇の花嫁」と呼ばれる謎の美少女。決闘の勝者となり彼女とエンゲージした者は、「世界を革命する力」を手に入れる事が出来、彼女自身を「思うでまま」に出来ると言う。本編では、ウテナとエンゲージしている事が多かった。

おとなしい性格で、人に会うのは好まず、薔薇園の薔薇や動物の世話を好む。不思議な力がある為か、変な性格なのか、「料理が得意」と言いながら「かき氷」や「たこ焼」を食事と言って作り、果ては「人格交換カレー」まで作ったりした。鳳 暁生は兄。本編後半では、ただならぬ二人の関係が明らかになってくる。

2月29日生 魚座 血液AB 鳳学園中等部2年 声:渕崎ゆり子

『桐生 冬芽(きりゅう とうが)』

私立鳳学園生徒会会長、剣道部副部長。容姿端麗、頭脳明晰、スポーツ万能と、全ての才能を持ち合わせている美形キャラの典型のような男。女生徒から(男からもか?)も大人気で、プレーボーイとしても有名である。赤い髪と同じく、赤が彼のイメージカラー。

自らが完璧な故に、普段あるようなありふれた出来事にはクールである。「世界を革命する力」を手に入れる為に支配者に取り入ったり、決闘に勝利する為にもありとあらゆる手段を使ってでも、その目的を成し遂げようとする。

6月4日生 双子座 血液A 鳳学園高等部2年 声:子安武人

『西園寺 恭一(さいおんじ きょういち)』

生徒会副会長、剣道部部長。冬芽とは幼なじみであり、彼とは頭脳面のみ劣る。こちらも女生徒からは大人気である。長髪の緑が彼のイメージカラー。

単純で粗暴だが、優しい面もある。剣道部部長のせいか、古風なものを好む。プラトニックなラヴで、アンシーと「交換日記」をしていた。「チュチュ」とかとのからみで、三枚目になる事も多い。彼自身は、「永遠の愛」「永遠の友情」を求めて決闘に挑む。

8月25日生 乙女座 血液A 鳳学園高等部2年 声:草尾毅

『有栖川 樹璃(ありすがわ じゅり)』

生徒会メンバーの一人で、フェンシング部部長代理。時にファッションモデルもする彼女の美しさは、男子生徒よりも女子生徒に人気がある。しかし彼女には裏の顔があり、怒らせると教師ですら学園を追われると言う。本編・映画を通じても、その素顔は明らかにならなかった。ベルばらや宝塚歌劇を思わせる好奇な縦ロールの髪同様、オレンジが彼女のイメージカラー。

潔癖でプライドが高い。しかし実は同年の高槻枝織に想いを寄せていた。彼女はそのかなわぬ恋故に、「奇跡」を求めて決闘に挑む。

12月1日生まれ 射手座 血液A 鳳学園高等部1年 声:三石琴乃

『薫 幹(かおる みき)』

生徒会メンバーの一人で、フェンシング部にも所属。ピアノと共にその腕は全国レベルで、頭脳も優秀で大学のカリキュラムも受けている。その美少年的なルックスで、年上の女子生徒から(男からもか?)の支持が高い。ショートへアート同じく、青が彼のイメージカラー。

純情でおとなしい性格。その中身を知らずに姫宮アンシーに恋心を抱いている。双子の妹で梢がいる。彼自身は、幼い頃の思い出「光さす庭」、理想の女性「輝くもの」を求め、決闘に挑む。

5月28日生 双子座 血液O 鳳学園中等部1年 声:久川綾

『鳳 暁生(おおとり あきお)』

私立鳳学園理事長代理、そして姫宮アンシーの兄。男性の理想像のような男。その人気は中学1年(梢)〜奥様(理事長婦人)までと(男性からもか?)幅広い。星を見るのが好きで、プラネタリュウムのある理事長室が気に入って理事長代理になった(?)。しかしそこでスケベな事をしている事が多い。

実は、ウテナ達の決闘を影で操る「世界の果て」で、「世界を革命する力」を自らも欲している。アンシーとのただならぬ関係も、後に明らかとなる。本小説後、自慢の「アキオカー」で直接その闘いに干渉し始める。

9月15日生 乙女座 血液A 鳳学園大学部3回生 声:小杉十郎太

『御影 草時(みかげ そうじ)』

学生でありながら、自ら「御影ゼミナール」を主催する天才高校生。常に沈着冷静、生徒達は「歩く電子計算機」ともあだ名される。しかし、このインテリジェントなクールさが、女子生徒に(七実)人気あり。実は「根室(ねむろ)教授」と言うもう一つの名を持つ年齢不詳の男。千唾馬宮と共に「根室記念館」の面会室で、深層心理を暴露された人物を「黒薔薇のデュエリスト」に変貌させる。

11月30日生 射手座 血液AB 鳳学園高等部3年 声:緑川光

『篠原 若葉(しのはら わかば)』

ポニーテールが特長の「玉ねぎ王国の御姫様」。天真爛漫な明るい女の子。ウテナの恋人を自称して連れ添う親友。実は西園寺恭一に想いを抱き、一度は「黒薔薇会」の手により、デュエリストとしてウテナと対決した(本人にその記憶はない)。

3月14日生 魚座 血液O 鳳学園中等部2年 声:今村由香

『桐生 七実(きりゅう ななみ)』

冬芽の妹。そして生徒会メンバーでもあった。典型的なお嬢様タイプで、美しい外見(鈴木・山田・田中・石蕗に人気)ながら兄に似て意地が悪い。兄に想いを抱き、他の男はダボハゼ同然。兄にちょっかいを出す女には容赦をしない。しかし幹にも色目を使ったりもする。ギャグパートでは、自ら「牛」になってしまった事もあった。彼女自信は、兄との世界を守る為、決闘に挑む。

8月8日生 獅子座 血液B 鳳学園中等部1年 声:白鳥由里

『薫 梢(かおる こずえ)』

幹の双子の妹。兄に似て美形の為、男子生徒に人気が高い。何人もの男子と付き合うしたたか者。実は兄への想いの裏返しで、一度は「黒薔薇会」の手によってウテナと対決した事もあった。

5月28日生 双子座 血液O 声:本多知恵子

『愛子・茎子・優子(あいこ・けいこ・ゆうこ)』

脇谷愛子(声:高野直子)、苑田茎子(声:中川玲)、大瀬優子(声:本井英美)がフルネーム。桐生七美の取り巻き三人娘。彼女の手足となって悪事(?)を働く。実は兄の冬芽に近づく事が本命である。このうち茎子だけが、「黒薔薇会」の手によってデュエリストとなった事がある。

鳳学園中等部1年 (茎子:10月6日生 天秤座 血液A型)

『鳳 香苗(おおとり かなえ)』

私立鳳学園理事長の娘。理事長代理の暁生の婚約者。彼女自信は育ちの良いお嬢様だったが、暁生とアンシーに関わる事で人生が狂い始める。一度は「黒薔薇会」の手でデュエリストとなった。

4月2日生 牡羊座 血液AB 鳳学園高等部3年 声:折笠愛

『高槻 枝織(たかつき しおり)』

樹璃の幼なじみ。一時はフェンシング部のある男子生徒を巡って仲たがいとなる(しかし事実はそうではなかった)。樹璃が決闘をする原因となった想いの人。しかし本人は野心家で、気のある男性に積極的に関わり樹璃の心を苦しめる。一度は「黒薔薇会」の手でデュエリストとなった。

2月2日生 水瓶座 血液A 鳳学園高等部1年 声:西原久美子

『石蕗 美蔓(つろぶき みつる)』

幼い頃七実と出会い、恋心を抱く。共にいた冬芽を見て「自分が七実の兄に」と決意し、数々の手をつくし七実に近づくが、結局七実様の召し使いになってしまった。一時はそれで満足したが、七実より大人になれない現実に悩み、一度は「黒薔薇会」の手でデュエリストにもなった。

7月10日生 蟹座 血液O 鳳学園初等部4年 声:矢島晶子

『チュチュ』 声:こおろぎさとみ

見た眼はネズミのようなサルだが、正体は不明(何故ネクタイをする?)。本作品のマスコット。

『影絵少女A子・B子・C子』

鳳学園謎の演劇部所属らしいが、学園に演劇部は存在しない。A子とB子がペアで、C子が単独、もしくは共演で決闘前等に影絵として現われ、意味深なエピソードを残していく。宇宙人なのか、サルなのか、ロボットなのか…?劇場版では、放送部所属のE子とF子が登場した。

声:A子=川村万梨阿、B子=こおろぎさとみ、C子=渡辺久美子

『千唾 馬宮(ちだ まみや)』 声:川村万梨阿

かつて御影が想いを寄せた時子の弟。彼自身病を患い、日の当たる場所には出ない。御影は、「薔薇の花嫁」を「黒薔薇のデュエリスト」によって抹殺し、彼を花嫁にする事によって病から救おうとしていた。しかし実の彼は…。

『風見 達也(かざみ たつや)』

若葉の幼なじみ、「玉ねぎ王国の王子様」。ウテナにラヴレターを渡そうとするが、実は思い続けた若葉へ近づく為だった。彼女自信は西園寺に気があるのだが、「彼女は帰ってくる」とけなげに待ち続ける、御影曰く「いい人」。割とプレイボーイらしく、チュチュ(一応オスらしい)にも気に入られていたりする。

8月15日生 獅子座 鳳学園中等部2年 声:置鮎龍太郎

『穂積 茉莉』 鳳学園初等部5年 声:西村ちなみ

石蕗の幼なじみ。七実に下僕のように使われる彼に絡む。実は彼に気があるのかも。

『鈴木・山田・田中』 学年不明

七実にラヴレターを送り続けた男子生徒三人組。三人とも眼鏡を掛けていて外見は似ているが、髪型が微妙に違う。

声:鈴木=鈴木琢磨、山田=石塚堅、田中=吉野浩之

『みょうばん』 声:武政弘子

眼鏡を掛けた、生活指導の女の先生。ウテナの男装に文句を言う。

『ケロポン』

「けろっぽん」と読む。演出の金子伸吾が生み出したキャラ。カエルに似ているが正体は不明。

 

 

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