<ハニーちゃんの服が作れるんだ>

小学2年生の頃から鉛筆書きで、「ストーリーまんが」らしきものを描き始める。「学芸会」で紙芝居なんかもやった。どれも当時流行っていた「グレートマジンガー」や「刑事コロンボ」のパクりのようなものだった。小学4年生で、ようやく「現実の女の子」が好きになり、小学5年生で6年生の年上の人を好きになり、当時の5、6年生はみんな知っている話になってしまった。それは僕が嬉しがって「児童会」の副会長とかになってしまったからである。相手の人は、姉妹そろって北野高校に進学した才女であり、スポーツ万能、小学校では陸上競技会の代表になり、中学ではバスケ部だったが途中美術部に入るなど、学問・運動・芸術とほぼパーペキなスーパー女の子だった。「児童会」に入ったのも、その子に自分の存在を知って欲しかったからである(笑)。

中学入学前に「あしたのジョー」に出会い、早朝にランニングとかの自主トレをする人になる。中学ではサッカー部のゴールキーパー候補になるも、チームプレイが嫌いでトレーニングがハードだった陸上部に移る。「銀河鉄道999」の「メーテル」に心奪われる(笑)。「ガンダム」より先に、「伝説巨神イデオン」に出会う。「あしたのジョー2」の「傷だらけの栄光」を学校の「お昼の放送」に流したりする。同期生と共に、雑誌投稿用の「合作まんが」なども書いてみた。

高校では「帰宅部」から「まんがイラスト研究会」にはいる。一応漫画家を目指していたが、ペンの練習がウザいし「スクリーントーン」を買う金がなかったのではかどらず。しかも勝手に「マンガは連載だから」と決めつけて(笑)、未完の長編ばかり書いていた。一回だけ参加した、「文化祭」の会報用に書いたのが、「エンジェルエスパー」というクサいタイトルのもの。「超人ロック」や「ブルーソネット」、「幻魔大戦」などの影響が強い。主人公の女の子は、時空間に潜む「悪の超能力者」を倒すために未来世界から来た。微弱ながら全ての超能力が使え、戦闘時は「強化スーツ」を着て(「宇宙刑事シリーズ」の影響)戦う。各時代の強力なエスパーたちと接触、彼らと共に敵を倒す。彼女の組織でのコードは「SA−821」、通称「ハニー」と呼ばれていた(笑)。当時最盛期だった「湖川顔」に、「ピンクの髪」の女の子だった。

進路を決めなければならないのだが、特に学力もなく、美術だけマシだったので美術系と3年の後半から(笑)始めるも、二浪もしてようやく短大ながら入学。絵画を専攻して親校の4大に編入を狙うも失敗。実家の家業のこともあって、服飾専門学校に進む。だがこれも、社会人になるまでに作家デビューするため(笑)の時間稼ぎのつもりだった。実はファッションも当時は大嫌いで、イヤイヤやっていたので縫製やパターンの実習も提出期限遅ればかりだった。4年制大学より忙しい短大で、実習作品を作るので結構徹夜なんかもしたが、その専門学校は軽くその倍はハードだった。デザインは期限遅れの減点以外では欠点をとったことがなかったが、コンテストには毎回応募するものの残念ながら入賞は一度もない。さらに悪いことに、それまで登りに登っていたバブルファッションシーンが、卒業を前にしてはじけてしまい、何とか縁故で就職先を決め、心ときめかせて上京したものの2年で終わってしまった。「ファッションに苦しんだ」としか思っていなかったので、「好きにやりたい」と1年留まるも、生活するだけで精一杯だった。

専門学校時代、学校に行くのが本当に嫌で嫌で仕方がなかったのだが、ある日僕がフッと思ったのは、「俺って、これでハニーちゃんの服が作れるんだなぁ」ということ。それまでは、アニメオタク頭しかなかった僕も、3年の専門学校を経てから「ハニーちゃん」の衣装には、当時のファッションスタイルが反映されていることに気づいた。原色好きな僕の好みであったし、今見ても色使いは悪くない。色使いの表情が乏しい当時流行っていた「DCブランド」に背を向け、パリ&イタリアのデザイナーブランドと、古きよき時代のハリウッドスタイルを愛していた僕の好みにあっていたのだ。こうなると、ファッションの面でも「ハニーちゃん」は「理想の人」になってしまったのだった。余談であるが、後僕が大好きなのは「伝説巨神イデオン」の衣装。特にバッフクラン、カララの服。はぎ線で色使いを変えるデザイン、その組み合わせが良い。他のアニメにもセンスのいいものがあるが、それは「今はやりのものをパクっている」だけで、「オリジナリティー」がない。「THE IDEON 発動編」は、その「カラーコーディネイト」において、僕の中では「ジャパニメーション最高峰」である。(最近では「キングゲイナー」。デザイナーに、シンプルでいいスタイルがあると感じる。)            ☆もどる☆