2010年の宮里藍ちゃんは、一時世界ランク1位にもなり日本のトーナメントに凱旋帰国。
11月のミズノゴルフトーナメントに応援に出かけてきました。テレビで見るよりも明らかに小柄でキュート。
練習中も試合中も藍ちゃんは全身から光が出ていました。後光が差すとはこのことであります。
彼女はよほどの苦労と努力の繰り返しでその域に到達したのだと思いますが、
いつも前向きで感情の起伏がほとんど見当たりません。
緊張する場面であろうと失敗をした直後であろうとガッツポーズをしたい時も
一定のリズムで次のことに平然と取り組みます。ここぞという時にも頑張ることはしません。
頑張ることは感情の起伏だから無理に力が入るだけで失敗を招くことを知っているからです。
調子が良くても悪くても目の前の結果がすべて自分のした事実と素直に認め、その事実とだけ向き合います。
無駄な発言や動きを一切入れないで次に何をするべきか冷静に取り組みます。
彼女がよくインタビューなどで「目の前の一打に集中する。」と言います。
後先のことを考えすぎることが重圧になり自分のプレイができないことを一番後悔するのだそうです。

 まったく教育の世界でも同じことだと考えます。
一番大切なことは頑張ることではなく平常心で努力を継続できるかということだと思います。
結果が良くても悪くても目の前の事実と向き合い冷静に何をするべきかを考えて粘り強く取り組めば
必ず成功を収めることでしょう。
頑張るという言葉を日本人は好みますが頑張るというのは一時的に力を増すことだから
結果が出たとしても反動もあります。
受験を終えて急に勉強をしなくなった生徒は頑張ったことは評価できますが、反動があったということでしょう。

@勉強を他人との勝ち負けで取り組んではいけません。

Aゴールを設定して、そこまでの我慢だとして勉強をしてはいけません。

B人に管理されて勉強をしてはいけません。

@〜Bのように勉強をしている生徒が年々増えているように感じます。
一時的に効果はあるかもしれませんが、ほとんどの生徒が勉強嫌いになっていきます。
幼稚園、小学校の低学年くらいの頃は新しいことに興味をいだき、
どんどん新しいことを吸収していたにも関わらず5年生〜6年生あたりから
@〜Bのような勉強になると早い生徒は小学校を卒業するまでに、
遅い生徒でも間違いなく中学2年生までに勉強嫌いが完成します。
最近は、この勉強嫌いになってから困り果てて私の塾に預けられるケースが増えています。
それらの生徒を再生するために私は取り組むことをいつも決めています。

@勉強は自分のためになることを説きます。
必ず勉強で努力をしたら、将来にわたり全部自分にかえってくることを教えます。

A小学生期より中学生期、中学生期より高校生期、高校生期より大学生期、
大学生期より社会人期、 後ろに伸びる要素を育みます。
あまりにも下の学年でピークを作ってしまうと、後ろはどんどん下がってしまいます。

B生徒を管理して育てるのではなく、あたたかい心で応援してあげる姿勢をみせる。
子供は自分を管理する人を嫌いますが、応援してくれる人を好きになります。

どれだけ勉強嫌いになっていても、これらから出直せば必ず生徒は再生できます。
多くの高校の先生から私の生徒は高校でよく伸びると褒めていただきますが、
勉強嫌いにしてしまったら高校で伸びることは絶対にありません。
大切なことは平常心で努力を続けることの出来る人間に育てることです。
その域まで育てたら「目の前の一つのことに集中する。」を繰り返しているだけで成功を収めるのだから。

                                       2010年12月20日 塾長のつぶやき 更新