『学校へ行きたい!〜もっ〜と!がんばれかよ子ちゃん!!〜』

<ドキドキかよ子ちゃんとの再会>

前回はボク的に大ヒット!どれみッチLOVEの決定打になった『初めて会うクラスメート』の続きである。思っていたよりも早くやってくれて喜んでいる。この前のかよ子ちゃんは、学校が見える所までどれみッチ達と一緒に来たのであったが、結局学校への恐怖感を押さえ切れず、独り走り去ってしまったのであった。落ち込むどれみッチに、かよ子ちゃんより「お友達になりたい」と言う手紙が届き、どれみッチも元気を取り戻すのだった。

もう次回予告を見たときから、放映日までドキドキしながら待った。それは、最近の「も〜魔女」の作りが雑になって来ているように感じた事が原因である。毎回クォリティーの高い物を望むのもコクな話ではあるが、かよ子ちゃんの話は特に思い入れがあったので、パパパッという感じで作られてしまう事を恐れていたのだった。しかし実際に放映された物は、充分にボクの期待に応えてくれる物だった。

<かよ子ちゃんの将来性>.

かよ子ちゃんに思い入れがあるのは、やや僕も共有できる物を彼女が持っているからである。物を作るときはバカ丁寧で作業が遅い(僕は丁寧ではないが笑)。自分が嫌われているのではないかという恐怖感。前回にかよ子ちゃんの素質にいつては書いたので、ここでは書かない。ただ重ねて言いたいのは、個性とも言える「オリジナリティ」を手に入れているということが、本当は大事だと言う事である。

乱暴な言い方をさせてもらえば、「あいつは変わっているから」と言って人を笑ったりしている人に限って、実はコンプレックスを持っていたりするのである。ボクはどんなに他人から見ると奇異に映る物だったとしても、無難に注目されたいからとトレンドに頼っているバカな人より「オリジナリティ」を持っている人を支持する。

かよ子ちゃんは、このまま成長しても充分に世の中に通じるであろうタレントを持っている。フラワーコーディネーター、デザイナー、更に行くとアーチストになれる事だろう。「創造力」と言う物は、これから生きて行く中で現在でも切り札となれる物である。どんなに学校のテストや受験勉強で高成績であったとしても、「創造力」は全く別分野なのである。僕はある団体に所属して、多くの経営者の方々と出会う機会を得た。社会的にも経済的にも平均以上の位置にいる能力も高い人達ではあったが、「自分の作品を作る」という事に関して参考になる人はほとんどいなかった。僕としては「創造力」と言う物は経営に必要であると考えていた。しかしこれはある意味、「創造力」がなくても社会では成功できるとも言えるのかもしれない。

ただクリエイティブな分野では「自分が納得できるまでバカ丁寧に作り続ける」事は重要である。芸術をやりたいのであれば、その領域まで行かなければならない。ネバってそこまでやった事のない人に、高いクォリティーの作品を作る事は出来ない。かよ子ちゃんは、もうその素質を既に持っているのである。

<何故学校に行かないの?>

かよ子ちゃんの登校拒否の原因は、結局明確にされる事はなかった。彼女の家族もお母さんだけしか出て来ていない。一戸建てに住んでいるようだったから、他にお父さん、もしかしたらおじいちゃん、おばあちゃんもいるのかもしれない。食卓で家族と食事をすると学校の事とか言われるから、夕食のときも部屋を出なかったのかもしれない。

りんの君のいうことももっともである。彼は確かに口のきき方が悪いが、他人は「言ってもらわないと判らない」のである。ただ言えない時もあるし、言う事が出来ない子がいるのも確かである。だが現実ぱ「言わなければ事は進まない」。言わない人は損をするばかりなのである。しかし学力優秀なりんの君でも、こと図画工作ではかよ子ちゃんにはかなわないだろう(ちょっとかよ子ちゃんビイキ笑。しかし学力優秀で芸術の分野でも秀でている人も存在する。世の中は平等ではないのだ)

「自分が嫌われているのかもしれない」と言う気持ちは、僕にも良く判る。何故かグループとかを作る時、僕は必ず独りになってしまう。しかしかよ子ちゃんの場合は、本人も気付いていない「こだわり」のせいであると考えられる。それとひょっとして、♪ッチと一緒に転校して来てしまった事も原因にあるかもしれないとも思った。(何故か♪ちゃんがファンサービスをするシーンが入っていたりする。案外これは当たっているかもしれない。)

<かよ子ちゃんを救ったどれみッチ!>

かよ子ちゃんがどれみッチと出会った事は、とても幸運な事であった。かよ子ちゃんよりも遥かにドジなドジみッチ(笑)が人気者なのは、やっぱりその場を明るくするムードメーカーであるからである。割とこれは重要な事であるらしい。今僕の務める夜勤の仕事場でも、バイトの人選で似たような事があった。結構ミスや欠勤もするのだが、「許される人」と言うキャラクターを持った人は実際にいる。一時その人は切れらそうになっていたが、リーダーの人が留意する様担当の人と交渉をしていた。厳しい労働の現場には、そんなムードメーカーになる人が必要になる様である。実際今の仕事は僕にとっては精神的にも肉体的にもキツイ仕事であるのだが、メンバーが良いので今の所続ける事が出来ている。

どれみッチの「アア〜ッかよ子ちゃん、助けて〜!」の言葉は、ある意味「救いの言葉」であっただろう。自分を必要としてくれる人がいるという事は、「消えてしまいたい」と言う彼女に自分の「存在意義」を見出させてくれたはずである。かよ子ちゃんはまだ自分のタレントに気付いていないし、その使い方が不器用なだけなのである。

そしてその悩みを打ち明ける相手もいなかっただけなのである。ただ悩み事を聞いてもらうだけでいい。そういう意味では、ぼく自身には小中学高校と、短大、職場と、心の支えになってくれる友人と、『空想生命体』達が現れてくれた事は、とても幸運な事だった。

<みんなのMAHO堂に出会えます様に>

かよ子ちゃんが悩む事があっても、これからはMAHO堂の彼女達がそれぞれのタレントで応えてくれる事だろう。かよ子ちゃんが教室の机に座る日も近い。

しかし現実の「登校拒否」や「いじめ」はもっと根深くシビアである。かよ子ちゃんはその素質と可愛いルックス(あ、コレ思ってるのは僕だけ?)があったが、実際はそれらの物が全くない子が主だったりする場合もある。かよ子ちゃんの「消えてしまいたい」と言うセリフは多分現実では「死んでしまいたい」とうセリフに変わるはずである。昔の「校内暴力」とか「ツッパリ」と言うのは、ある種大人社会への反発だったりした物だったが、今は「更に弱い物をいじめてウサを晴らす」と、何とも情けない物が主流だったりする。

願わくばそれらの「登校拒否」や「いじめ」にあっている子供達に、優しく手を差し伸べてくれる人達が現れて欲しいと祈る次第であった。

 

★余談ですがまだ書きたい事がありました★

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