思えば、僕がネットデビューして北波さん、かずまるさん、みさリンさん、まさみさん、みくろさん、柊さんなど、「ダイナミック系」のホームページの掲示板にお邪魔させていただき、自分のHPの宣伝もしつつ時には失礼な書き込みにもキチンとかまってだいていたのが約4年前。その間、地元の団体活動に時間がとられたり、昼夜肉体労働のバイトをしたり、シナリオコンテストにチャレンジしたり、夜店や同人イベント用のグッズを作ってみたりと、ネット出来る時間がブツ切りとなり何人かの人たちはHPを締めて音信不通となったり、せっかく出来た小さなつながりをいくつも失ってしまった。自分のHPアップ当初から連載していた「ウテナVSハ二―」も未だに未完である。 ネットデビュー当初、僕は「キューティーハニー」が初恋の人であること、「ファッション」「アート」として意欲的な実験をした作品であったことなどを書いていた。それらの要素をもっとクォリティアップして、アーチストなどから曲を書いてもらって「ミュージックビデオ」のようにやったらカッコいいと夢も語った。「ジャパニメーション」は日本の文化なのだから、もっと海外で売っていけばいいんだみたいなことも言ったはずである。村上隆がマーク=ジェイコブスと組んで、ルイ=ヴィトンでコラボレーションをしたり、マトリックスの記者会見でキアヌ=リーブスが「日本のアニメーションを参考にした」などと、ハリウッドの関係者も「ジャパニメーション」からネタを頂いていることを公に言い出したりと、日本産のコミックを中心として「ジャパニメーション」も、ひとつのアートとしての評価される時代となってきた。 その間の僕と来たら、地元の団体活動に時間はとられるわ、実家の職場をクビになるわ、苦し紛れに佐川の荷捌き場に行ったり、冷凍庫でバイトしたり、昼夜働いてみたりと、苦しみの絶頂みたいな日々であった。そのとき僕を癒してくれた「おジャ魔女どれみ」ッチに突っ走って「浮気」している間に、よもや「ハニーちゃん」のビッグプロジェクトが進んでいるなんて知るはずもなかった。「キューティーハニー実写映画化」の話を聞いて、最初は「ウソでしょ?!」と思った。AV女優がハニーコスプレをしても、イエローキャブでキューティーハニーのタイトルで写真集を出しても、僕個人としては全く興味がなかった。「サトエリ」という人も、名前は聞いたことはあってもどんな人なのか全く知らず、随分失礼なコメントを自分のHPの掲示板に書いてしまった。庵野監督で行くと聞いた時も、「僕のイメージにはならないな」と思った。ただ、世代的にファンの「ツボ」は知っている人だから、「大外れにはならないかもしれない」と、僅かな望みを託した程度だった。しかしそれは公開一月前、HESE3からもらった「お菓子付きDVD」を観てから、その不安は吹き飛んでしまったのであった。それからは、主題歌のCDを聞いて公開日を待ちわびる日々となった。 いきなり入浴シーンから始まり、「ゴミ袋走り」と、「セクシー大爆発」なシーンながら、僕にはコケテッシュな可愛いシーンに見えた。おっ、僕好みの「ロードレーサー」「ハリケーンハニー」!婦人警官、コミカルな「パンサー戦闘員」、どう見ても宇津木博士に見えなくて(実際はそう見えているのだが、ハニーの変装と示すためにやっている)笑ってしまった「身代わり変身」、おなじみの「前口上」で登場する「キューティーハニー」!もうこの時点で、一気に僕のハートを奪ってしまったのだった! コミカル且つテンポ良く、鮮やかでカッコいい「パンサー戦闘員」とのアクション、パワーで押されながらも、しっかり反撃している「ゴールドクロー」との戦闘、ド迫力の大爆発、「ハニーブーメラン」!「青児くん」の登場、「夏ちゃん」とのからみ、鮮やかな「逃走(笑)」。もう楽しい楽しい楽しいぞぉっ! OLハニーも可愛い!制服に弱い僕は、「お茶入れて!」といわれて「早速!」と席を立つシーンに一番胸がときめいてしまった(笑)。あんまり美味しそうにオニギリを食べるので、見ているこっちが食べたくなってきた。しかしコンビニのオニギリには、品質保持のために微量の有害物質が入っているそうな。ハニーちゃんみたいに「シーンに30個」とか食べていると、身体に蓄積されて心配。「Iシステム」でキチンと分解しておいてね(笑)。本当は、「おばさんの手作りオニギリ」を食べるのが一番いいんだけど。しかし今の職場で友人に「役立たず」呼ばわりされている僕って、結構ハニーちゃんと同じ様な境遇だったりして(涙)。 「秋夏子」変装も笑った。個人的には「ムカデ=オルフェノク」さんがチラリと出ていたのが良かった。僕も、ハニーが自分の友達を「○○ちゃん」と呼ぶのにはこだわりがあった。「コバルトクロー」は、本作で一番気に入っている「パンサークロー」。「夏ちゃん」の部屋も面白く、そのシーンも良かった。「カラオケシーン」も良し。「夏ちゃん」の「ハニーフラッシュでカラオケセット出してよ」も笑った(しかし歴代ハニーなら、本当に「出したかも」笑)。ハニーちゃんの「夏のお嬢さん」、サントラに入れといて欲しかった! 「ジルタワー」への招待と、「サトエリちゃんアドリブ」の「手巻き巻き巻き、巻きパーマ」、橋を挟んでの電話での会話も面白かった。でも「オシャレ」は、「セレブなドレス」の方が良かったなぁ。でも「可愛いから」良しッ!「スカーレットクロー」も「ブラッククロー」も面白かった。「ブラッククロー」は「男である」ことと、「白黒パッキリ分かれた」デザインには文句ブリブリだった。しかし、「歌いながらの登場」「戦闘中の演奏」が面白くてOKに(笑)。「2番は省略」って、サントラにも「フルコーラス入ってない」ヨッ! 「初代TV版ハニー」で、「シスタージル」が狂喜して拾っていた、「ハニースペシャル」が生み出した山のような宝石たちも、いまや人工的に生み出せるようになった現代。「空中元素固定装置」を「I(アイ)システム」としたのは正解。アンドロイドであるハニーに、よりヒューマンでハートフルな雰囲気が色付けされる。「パンサークロー」が「新ハニー」でも見られた、「バットマン」のようなメンタリティーを持つモンスターになったのもいいだろう。ストーリーとしても魅せる要素が増える。「生まれたて」の「ニュートラル」なハニーを通して、社会風刺的なエッセンスを加えるのもいいだろう。ところで、初代では純正な「アンドロイド」であった「ハニーちゃん」が、「アトム(いや、リミットちゃんかな?)」みたいに「死んだ子供の生まれ変わり」になったのは、「お父さんとの愛情」の描写のためなのか。それとも「失われた記憶」の中に、さらに何か「秘められた謎」があるのだろうか? 「Hack(ハック)」という言葉は知らなかった。しかし僕なりの意見を言わせて頂くと、「大本が良ければんでもいい」と思うのである。「キレイだなんだ」はそれに付属するもので、「大本がダメだったらキレイでもダメ」なのである。僕個人としては、上映中の画面に特に不満はなかった。決められた予算内で、庵野監督はよくやったと思う。「特撮もの」「ジャパニメーション」という日本独特の文化と技法を「確信犯的に使った」所も、海外への意識があったからではないかと思う。「ハニメーション」というのも、両分野に精通している庵野監督やスタッフならではの「逆転技」である。「HONEY STYLE」の「パラパラまんが」も面白かった。後で「ハニメーション」をビデオでコマ送りして観るのが楽しみである(まさか1コマだけ「豪キャラの絵が入っている」、なんていう遊びはないか笑)。 しかしそんなオリジナルなテイストで描きつつ、「アートな画面」」や、「ファッショナブル」「ムーディーなミュージック」と、僕が夢見ていた「キューティーハニー」のイメージにチャレンジしてくれたのも大感激!そして、ナイスかつモデルな「パーフェクトボディー」を持つ「佐藤江梨子=サトエリさん」が「キューティハ二―」になったということ!もう劇場に行く前日は、まるで初めてのデートみたいにドキドキしてしまって「どうしたんだオレ?(笑)」と思ったぐらい。あんたは知れば知るほど面白い!好き好き大好き大好きだ〜っ!(ああ、トシ考えないとな。オレ笑) こうなると、「次があって欲しい」な!「次」が! <次回作は?> とりあえず以上です(笑) |